熱源
従来の麹室の熱源として温床線が一般的であった。麹室では、温床線を空中配線すると、高温域での発火の危険性が懸念される。最近では、プレートヒーターの開発により、高温域での安定的な使用が可能となり、多くの麹室に導入されている。 |
材料
麹造りと杉には、密接な関係がある。一般的に、麹室で使用する箱・蓋・床は、杉を材料とする。杉板の有する柔らかく軽い性質、そして呼吸作用が、麹室内の高温多湿な環境の改善、即ち乾湿差の調節、及び結露防止を行う。
醸造業界では、昔ながらの手造りに依る製麹が伝承されると同様に、建築業界に於いても、伝統技を受け継いだ大工職人が、杉の性質を熟知した上で、麹室を建造する。 |
断熱材
床、天井、壁を断熱構造とする。昭和30年頃まで、籾殻・藁の踏込みに依り保温していたが断熱効果が低く、その以降は下表の断熱材、特にグラスウールが広く使用される。
断熱材 |
製法 |
グラスウール |
ガラスを羊毛の如く宿れさせ、フェルト状とする |
発泡スチロール |
ポリスチレンの発泡処理し、膨化させる |
ポリウレタンフォーム |
ポリウレタン調製時に水やフレオンを使用する |
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